
■柴犬の性格
性格とはいっても、犬も「十人十色」ならぬ「十犬十色」ですから、いろんな性格の犬がいます。元来、主人以外の人間にはあまりなつかない(この性格によって、昔はよく番犬として飼われていました)傾向のある柴犬ですが、近年の国際化の流れを察して(?)か、最近では社交的な柴犬も出てきました。というより、子犬のころからいろんな人や他の犬に慣れさせておくことで、ひとなつっこい、社交性のある柴犬に育てることができます。また、その我慢強い性格と賢さ、家族に対する愛情の深さ、環境に対する順応性の高さ、柴犬はこういった日本人的な良さをすべて兼ね備えた理想的な日本犬といえるでしょう。
■外見と体の特徴
柴犬の外見は、その素朴さ、がっしりとしたバランスのいい体つき、りりしい風貌など、柴犬ならではの魅力がいっぱいです。決して派手さはありませんが、その親しみやすい雰囲気もまたいいものです。ピンときれいに立っている立ち耳、くるんとした巻き尾なども、柴犬の立派な特徴です。特徴といえば、柴犬の被毛は、日本犬共通の特徴である硬いストレートの短毛ですので、手入れも特に難しくはありません。そのうえ、体質的にも丈夫ときています。初心者にも世話がしやすいといわれる所以でしょう。外見は割りと小柄な体をしていますが、実はとても運動が好きな犬です。柴犬の名が示すとおり(柴犬の「柴」は、野山に散在する枯れ柴に由来しているという説もあります)、野山を駆け巡るときなどは、まさに自然と一体化して見えます。ですので、アクティブな活動をする人にとっては、まさによりよいパートナーになることは間違いないでしょう。
■2種類の柴
知っていましたか?実は柴犬には2種類いるんです。ここでは顔つきと風貌によって分けていますが、現代っ子のたぬき顔の柴と、もうひとつ、縄文柴といわれる昔風のきつね顔の柴です。
柴犬のルーツは縄文時代にまで遡ります。当時の発掘された骨が現代の日本犬に形や大きさが似ていたのでこれが日本犬の先祖だといわれています。この当時の日本犬に顔かたちが似ている柴を縄文柴、言うなれば昔風の顔つきをした柴をいいます。では、「たぬき顔」の柴と「きつね顔」の柴でどのような部分が違うのでしょうか?その違いを見ていきたいと思います。
まず、この縄文柴の特徴は額から鼻筋にかかる部分(ここをストップといいます)が浅く、ほとんど平坦で、面長で細い顔、まさにきつねの形に似た顔つきをしています。一方、現代のたぬき顔の柴は、前述のストップが深く、横から見た場合それがはっきり分かる形になっており、頬が張って丸っこい顔をしていて、たぬきっぽい顔をしています。
もうひとつ、違いをあげるとすれば、それは歯の多きさです。縄文柴はオオカミに近いためか、たぬき顔の柴よりも若干大きくなっています。縄文柴は昔の犬に近い分、野性味をおびている、ということでしょうか。また体つきでいえば、縄文柴は全身が引き締まっており、すらりとした細身の体をしています。一方、たぬき顔の柴は筋肉質のがっしりした体つきをしていますし、また首も太くなっています。
また、同じ柴でも地方によって名前がついており、その地方で顔つきが違ったりします。例えば信州柴はきつね顔、美濃柴はたぬき顔、などとといわれています。
同じ柴でも、対称的な特徴を持っているのは、大変興味深い話です。
この縄文柴の、昔ながらの姿形を保存するという方針で、研究・繁殖活動を行っているのが「柴犬保存会」と「柴犬研究会」です。
最初、単純にたぬきときつねの顔つきに似ているから「たぬき顔」「きつね顔」と呼ばれていると思っていましたが、よくよく調べてみると、たぬきもきつねもイヌ科の動物だということが分かりました。ですので、このような呼び方をされるのも納得ですね!
■柴犬の毛色
柴犬の毛色には赤、黒、白、胡麻、がありますが、飼育されている比率でいえば、赤が80%と大多数を占めています。胡麻とは、赤、黒、白の3種類の色が混ざり合ったものをいいますが、その混ざり具合は様々です。とくに、全体的に見て赤っぽく見えるものが「赤胡麻」と呼ばれ、黒っぽく見えるものが「黒胡麻」と呼ばれています。しかし、成長するに従って、胡麻からだんだん赤に変わっていったということもあります。白に関しては、赤の柴同士の交配を続けていくと、その色が徐々に白っぽくなっていくんですね。そうなると、途中で黒の柴と交配させて、また濃い赤の色を復活させるようです。