黒・白、茶、毛色ごとの性格や価格の違いは?

3色の柴犬のイラスト

日本を代表する犬種として高い人気を誇る柴犬は、赤、黒、胡麻、白と大きく4種類の毛色に分けられ、それぞれ赤柴、黒柴、胡麻柴、白柴の呼称で親しまれています。

本記事では柴犬の毛色による違いや特徴、性格などの違いについて詳しく解説していきます。

柴犬の毛色の種類って?

柴犬は1936年に国の天然記念物としても指定された犬種ですが、同じ柴犬と言っても毛色による違いがあり、JKC(ジャパンケネルクラブ)や日本犬保存会など、犬種団体によって認定する毛色は異なります。

例えば、JKCに関しては赤、黒(黒褐色)、胡麻、赤胡麻、黒胡麻の5種類が正式な毛色として認定しています。

一方、日本犬保存会に関しては赤、黒、胡麻の3種類が正式な柴犬の毛色として認定しているなど、犬種団体によっても毛色に対する考えや認識が異なるものとなっています。

柴犬の毛色別の特徴・価格相場

JKCでは5種類、日本犬保存会では3種類と認定する毛色の種類にも違いが見られますが、大きく分けると赤、黒、胡麻に加え、白毛の4種類に分けることができます。

同じ柴犬でも毛色によって見た目の雰囲気も変わりますが、毛色が違うからと言って性格や飼育していく上で極端な違いは特にありません。

ただし、毛色によっては希少性も異なるため、同じ柴犬でも毛色による価格相場には大きな違いがあります。

■赤柴

一見すると「茶色」の毛色で柴犬全体の約8割ほどを占めている、柴犬の中で最もスタンダードな毛色が赤毛の柴犬です。一般的に「柴犬」と言うと、この赤柴を連想するのではないでしょうか。

なお、全身が赤毛で覆われているのではなく、胸元・腹・足先・尻尾の裏側に「裏白」と呼ばれる白毛が入っているのが特徴となっていますが、これは全色の柴犬に共通する特徴となっています。

柴犬の価格相場に関しても赤柴の価格相場がベースとなり、執筆時点の相場でおおよそ21万円となっています。

■黒柴

「四つ目」とも呼ばれる、目の上部に白い斑点が入っているのが特徴的な黒柴。

四つ目のほか、裏白に入っている白毛とのコントラストが美しく、赤柴とは違った雰囲気の柴犬となっています。

黒柴は柴犬の中でも約1割程度となっており、赤柴よりも希少な毛色であるため、赤柴よりも2〜3万ほど高い相場で販売されています。

■胡麻柴

「裏白」に加え、赤毛と黒毛の3色が混ざっている毛色が胡麻柴です。

JKCでは「胡麻」「赤胡麻」「黒胡麻」と、同じ胡麻柴でも3種類に分類しており、赤毛の割合が多ければ赤胡麻に、黒毛の割合が多ければ黒胡麻といったように、割合によって胡麻色も分類しています。

黒柴と同じく柴犬の中でも希少色の毛色となっており、価格相場もおおよそ23万円程度と、黒柴と同程度の相場となっています。

■白柴

赤毛の色素が薄くなっているため「真っ白」というよりもクリーム色に近い印象の白柴は、上記の毛色と比較しても、より希少な毛色となっています。

「色素が薄い」と聞くとアルビノや遺伝子疾患を連想してしまうと思いますが、白柴は「ホワイトタイガー」などに代表される白変種の毛色ですので、アルビノや遺伝子疾患とは異なり、健康上の問題もありません。

また、白柴はJKCでも日本犬保存会でもスタンダードカラーとして認定されていませんが、希少色ゆえに個体数が圧倒的に少ないため、認定に至っていないというのが実際のところでしょう。

価格相場も他の毛色よりも高く推移しており、執筆時点でおおよそ30万円程度となっています。

柴犬の人気の毛色は?

赤柴

スタンダードな毛色の赤柴は、全体の8割という数字からもわかるとおり最も人気のある毛色で、「日本犬」を連想させる赤毛は日本のみならず、海外でも根強い人気を誇っている毛色です。

なお、柴犬の毛色によって性格や飼育方法の大きな違いはありませんが、柴犬の毛色は加齢による毛色の変化とは別に、年齢とともに毛色も変化していきますので、子犬の頃と毛色の雰囲気が変わることも少なくありません。

こうした変化も柴犬を飼う上での楽しみと言えますが、胡麻柴の場合はより変化が大きくなる場合もありますので、「必ずこの毛色の雰囲気がいい!」という方は、子犬の親を含めた2世代前までの毛色も確認しておくことをおすすめします。

柴犬の毛色による違いをチェック

赤柴、黒柴、胡麻柴、白柴と4種類の毛色でそれぞれ違った魅力を持つ柴犬。性格などの大きな違いはありませんが、その希少性から価格相場には違いが見られます。

見た目の可愛らしさや従順な性格が人気の柴犬ですが、毛色による見た目の違いでも雰囲気は異なるものとなりますので、柴犬を迎える際には毛色の違いについてもじっくり検討していくようにしましょう。